現在、私のクライアントで、変形性股関節症を患っている方は、かなり多いです。


そして、どなたにも共通している事は、医師から、「治らない」「人工股関節を入れるしかない」と宣告されている事です。

そして、もう一つ共通している事は、これまで何をやっても取れなかった激しい痛みが、運動療法で消えて、股関節可動域の改善や、立つ座るといった動作、歩行動作、階段の登り降り、杖を突かなければ歩けなかった方が、杖なしで歩けるようになった事もあります。


私が疑問を感じる点は、変形性股関節症の痛みの原因は、軟骨が磨り減ったから、と言う医師の見解が多い事です。

知っておこう!変形性股関節症
http://www.azegami.com/kokansetu/

人工股関節置換術・術前術後の注意事項https://www.google.co.jp/amp/www.xn--eckh2c2k5b230yvgw846cfgjk26c.net/post-352/amp/

年間20万人くらいの方が、人工股関節置換手術を受けているようですが、それによってQOLが上がった方もいれば、不具合が起こった方もいるようです。

こういった症状の方への私のアプローチとしては、まず脊柱ラインの機能改善、次に骨盤帯の機能改善、そして、股関節周りの筋群の活性化、という手順で、運動療法を行なっていきます。
こうする事によって、殆どの方に改善が見られるのですが、30分〜1時間のアプローチで、擦り減ってしまった軟骨が再生する事はありません。

と言う事は、軟骨が磨り減った事が直接的な痛みの原因でない事がわかります。

天海菜穂美さんのお話しを伺っても、医師の診断や治療方針、患者への説明不足など問題点が浮き彫りになります。

人と接する事が好きだった天海さんは、長年、客船のフロントやコンシェルジュ、アテンダント等の接客業に就かれていました。


長時間の立ち仕事が続く中で、徐々に股関節や下肢に違和感を感じ始めるも、すぐに病院に行こうとは思わなかったそうです。

なぜなら、過去に、ひったくりの被害に遭いバッグを盗まれた時に頚椎を負傷、すぐに病院にかかったのですが、その時の対応がとても酷かったらしく、それ以来、病院に対する不信感が生まれてしまったとの事でした。

また、立ち仕事をしている方は、みんな多かれ少なかれ、このような症状を持っていて、あまり深刻にも考えていなかったとも仰っていました。


ところが、ある日、横断歩道で信号が青になり、渡ろうと思った時に、

足が前に一歩も出ない!   という現象が起きたそうです。


これには、さすがに驚き、2006年11月、某大病院の整形外科を受診したそうです。

そして、診断結果は、進行性の変形性股関節症。

「もう治らない。」との宣告を受け「なるべく歩かない。荷物を持たない。階段を使わない。」

あとは、杖を突く事。痛み止めを飲む事。

リハビリ等は無かったそうです。

そして、8年後、痛みで日常生活さえ厳しくなってきた時に、数軒、セカンドオピニオンを受診。

重度の変形性股関節症との診断結果。

「人工股関節を入れるしかない。」「もう手術すら出来ない。」と絶望的な事も言われたそうです。

マラソンや日常生活のQOLに対しても、諦める、折り合いをつける、そんな辛い状況が続いていた天海さん。

代替療法、運動療法に光を見出し、

「今は、前向きに努力する事が見つかり、とても幸せです。」と語っていました。

天海さんのこれまでの体験や、ホノルルマラソンに向かって努力していく姿が、現在、同じような症状で苦しまれている方の希望になれば幸いです。

天海さん!

一歩一歩、目標に向かって頑張って行きましょう(^^)

【つづく】