【ミッション・イン・ホスピタル】
今から、5年前、
私が個人的に、積極的に行なっていた活動です。
未来の医療を変えるのは、医療機関の外部からの風だ!
という思いで、
仕事の合間を縫っては、
関東近県の様々な病院に行っていました。
行徳総合病院の神経内科・岩村先生が始められた、
コーマワークプロジェクト。
植物状態(昏睡状態)で意識不明になった患者さんを、
心理的なアプローチで回復させる手法です。
ここで、
たくさんの患者さんへのアプローチをさせて頂きました。
内科的にも外科的にも、
もう手の施しようがない患者さんに対して、
最後の希望をつなぐ医療。
言葉を変えれば、
棺桶や三途の川に片足を突っ込んでいるような方、
もしくは、
あの世からお迎えが来ている方を、
神様と交渉して
もう一度、こちらの世界に引き戻す医療です。
現場で実際に接するのは、
医師や看護師ではなく私たちセラピストでした。
ベッドは当時14床ありましたがいつも満床で、
空きを待っている患者さんが行列している状態でした。
全国に植物状態(昏睡状態)の患者さんは、5万人いるそうです。
意識不明の状態でも、耳は聞こえているケースが多く、
ただ自分の意思を外に伝えられない!こちらからの問いかけに対し、微細な動きや反応から、
何を言おうとしているのか読み取るのが私たちの役目でした。
このコーマワークによって、奇跡的に回復される方も出てきました。
急に危篤状態に陥ってワークが出来ない事も多々ありました。
もちろん、努力空しく、天国に旅立たれていく方もたくさんいました。
こちらからの語り掛けに反応するように回復して来た方が、
次の日には旅立たれてしまっていて悲しい思いをした事もしょっちゅうでした。
そんな行徳総合病院での経験は私にとって本当に大きかった。
この手法は、行徳総合病院じゃなくても出来る!
ご家族から依頼を受けたら、面会時間に伺って、ワークをすれば良いのです。
それで、個人的に活動を始めたのが、
ミッション・イン・ホスピタルでした。
5年前は、
このような西洋医学以外の療法を取り入れようという医師たちがたくさん現れて、
私も協力を惜しまずやって来たのですが、
統合医療への動きがあった時、色々な障害にぶち当たりました。
そして、
志を強く持って活動していた医師たちも、徐々に消えて行きました。
医療界や医療制度を変えるのは、本当に難しいと痛感しました。
私の意識も徐々に変わって行き、
普通にトレーナーとして頑張って行けば良いと思うようにもなり、
いつしか、
ミッション・イン・ホスピタルは封印しました。
しかし、今年になってから、神様は、再び私にミッションを与え始めました。
「もう医療では、どうしようもない」と言われた患者さんが
奇跡的に回復した場面を何度も見ているので、
やはり絶望の淵に立たされているご家族からお話しがあれば、
出来る限りのことはさせて頂きたいという菩提心が芽生えてしまうのです。
そして今、
自分のやって来た事に間違いは無かった!
そんな風に思える
感動的な場面に出会う事が出来ました。
感謝。