AM 8:45

本日の出発点

プレグントーニョに到着しました。

各自で準備運動。

今日の予定は

アメナル村までの約20kmを歩きます。

AM8:49

最初の休憩地点、

カルサーダに向かってスタートしました。

ゴールが近づいて来たせいか、

今日は最初から

皆さん飛ばして行きます。

あっという間に置いていかれました。

サンティアゴまで、残り30 kmくらい。

私としては、

もうすぐ終わってしまうことが淋しくて、

ゆっくり味わって、一歩一歩大切に、

地面を踏みしめて歩いていきたい。

そんな気持ちです。

今、坂上さんは、

どんな気持ちで歩いているのでしょうか?

連日歩き続ける過酷さゆえに、疲労の蓄積はあるのですが、

反面、日に日に筋力もUPしているようで、

歩く姿には、

以前のような弱々しさが全く感じられなくなりました。

今日から天気は下り坂。

昨日までとは打って変わって、

降ったり止んだりの中での巡礼になりそうです。

快晴だったのは、

一昨日と昨日の二日間だけでした。

ほとんどが雨だったので、さすがに雨具の装着にも慣れて来ました。

最初の頃は、突然の雨で、

リュックからポンチョを出すのも面倒でしたし、

雨が止んでからポンチョを収納するのも面倒臭くストレスでした。

否が応でも、

その作業を歩きながら何度も繰り返しているうちに、

いつの間にか、普通のことになっています。

慣れってすごいですね。

AM9:44

サルセーダのバルに到着しました。

次の目的地は、

サルセーダです。

この巡礼路は、

国道の脇のセンダ(巡礼者用の道)や、

市街地、部落や集落、牧場、麦畑、森林、大平原、山道と、

様々な場所を通ります。

山道を歩いていたと思ったら、突然、集落が現れたりと、少し歩いただけで、ロケーションがコロコロ変わっていきます。

ですので、

写真を撮るのがとても楽しいのです。

昨日までで、撮影枚数が1200枚を超えました。

坂上さんも、

写真を撮るのがお好きな方なのですが、

今回は、歩くのに集中していて、

巡礼路ではほとんど写真を撮っていません。

たまにiPhoneを出して撮る程度です。

以前から、

私が撮る写真を気に入って下さっているので、

多分、巡礼路での写真は任されている感じです。

良い思い出として残して頂ければ幸いです。

写真撮影の基本は、

光と影をいかに捕らえるか!

これは、言うまでもありません。

この基本に忠実に、

巡礼路での写真を撮っていたら、大きな気付きがありました。

私がこの地に連れて来られたのは、

このことを学ばされるためだと確信しました!

ちょっと大袈裟ですが(^^)

感覚的なものなので、言葉や文字にするのが難しいのですが……。

花は太陽の光を受けて、美しく輝きます。

その花を見たときに人は

「キレイな花!」って認識します。

簡単に言うと、

たしかに「花」もキレイなのですが、

「光」そのものがキレイだということが分かったのです。

そんな事を感じ始めたのは、レオン大聖堂でした。

大聖堂の中に入った時、

壁一面に貼りめぐらされたステンドグラスから入ってくる光が、とても美しくて感動しました。

ここでも写真をたくさん撮ったのですが、

撮っているうちに、

美しいのは「光」?

それとも「ステンドグラス」?

と、わからなくなって来たのが始まりでした。

外にある太陽光も、ステンドグラスを通過した太陽光と同じ光。

人間は光が物に当たって反射したり、物を通過した時に、光の美しさを認識できる。

逆に、

その物自体が美しいのに、光が当たっていなければ、その美しさを認識できないのだと思ったのです。

な〜んて書いているうちに、

サルサーダに入りました。

AM11:28

バスと合流

ここまでは、かなり順調です。

でも油断は禁物!

今日は最長距離を歩かなければなりません。

次の目的地は、エンパルメ。

オ・セアロイドというバルで昼食です。

頑張りましょう!

さて、先ほどの続きです。

人間の目は節穴で、

物事を部分的にしか認識できないし捉えられない。

それは以前からわかっているのですが、なかなか解決の手立てが見つからなかった。

光が当たっている時だけ、その花の美しさがわかる。

それは、

脚光を浴びている時だけ、その人が輝いて見えるのと同じこと。

光が当たっていなくても、その物の本質がわかったり、物に当たっていなくても、光を感じられるようになる。

理屈ではなく、感覚でわかる事!

それがレオン大聖堂で、

神から与えられた宿題でした。

おーっと、雨が降ってきました〜!

しばし失礼致します。

かなり強い雨が降って来ました!

降ると気温も下がります。

文字を打つのが難しくなってきたので、

しばらくは写真のみで

巡礼の雰囲気をお楽しみください。

12:43

オ・セアドイロに到着しました。

これで、昼食になります。

午後は晴れてくれますように!

食べログではないので、食事内容は載せません。

次の目的地は

オ・ペドロウソ。バスに合流です。

午後も雨は止む気配がありません。

でも、残すところ

サンティアゴまで、20kmになりました。

車で走れば、20分で着いてしまいます。

でも、この中には、

どんなに雨が降っても、寒くても、車で行きたいと思っている人は、一人もいません。

歩くことが、

こんなに楽しくて尊いことだと、

教えてくれた巡礼路に

本当に感謝しています。

高度経済成長の真っ只中で育った私は、

少しでも早く便利な物が良いと思って来ました。

でも、もうリニアモーターカーなんて必要ないんです。

今の新幹線よりも、10分〜20分早く着くことに、なんの価値もない。

所詮、飛行機には勝てないんだし。

宇宙から地球を見た時に、

地球上に光のラインが見えるのが、

レイラインと呼ばれている「フランス人の道」

今回歩かせて頂いているのは、

800kmのうちの109kmですが、

ここまで多くの恩恵を頂きました。

まだゴールしてないのですが、

たぶん明日は感動して何も書けないと思うので、

今日のうちに書いておきます。

【結論】

太陽の光のように、自分も人を輝かせる存在になりたいと、かねてから思っていました。

でも、それは無理だということが分かりました。

そんな存在になれるのは、あの世に行ってからかもしれません。

なぜなら、

今回、光の本質、光の素粒子が見えた時、

それは、ついこの前まで、

この世に一緒にいた人たちや動物、植物であることが、ハッキリ分かりました。

子供の頃から、死んだらどうなるのか?

何処へ行くのか?

不安と疑問を持ったまま、ずーっと生きてきました。

人を輝かせる存在になろうとか、

人を幸せにしたいとか、助けたいとか、

全てが、おこがましい。

エゴなんです。

それよりも、

自分もこの光をたっぷり浴びて輝いて、本当に自分のやりたいことをやっていくこと。

それが大切なことだとわかりました。

それが、間接的に、人を喜ばせたり、助けたりする事につながれば尚良いですね。

長々と書いているうちに、

アメナル村に到着しました。

明日は、いよいよ巡礼の最終日。

サンティアゴ・デ・コンポステーラに

参上つかまつる。

皆さん、

天気予報に釘付けです。

はい、明日は雨です!

決定(^o^)